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VOL.8
2003 |
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赤ちゃんがやってくる
《初めて赤ちゃんを愛犬に会わせる》
赤ちゃんが産まれる予定ですか?おめでとうございます。ほとんどの犬は子供と問題なく生活できますが、最初に一緒に過ごす特別な数日間がうまくいくようにいくつか事前に準備できることがあります。
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家庭犬にオビディエンストレーニングは必要です。オスワリ、フセ、マテなど合図に従ってするのがとても楽しいことだと思わせるよう、一日に数分間は時間を費やしましょう。リードをひっぱらずに礼儀正しく歩くことも思い出させます。犬をコントロールするのにジェントル・リーダーもお勧めします。赤ちゃんと犬を一緒にお散歩に連れていくのは良い考えだと思いますが、リードがベビーカーにからまってしまうのは避けたいですね。
例えばある場所に入れないようにするなど、犬の生活で何か変えなければならないものがあるなら、赤ちゃんが家に来る前にそうしておきましょう。
赤ちゃんが家に来る前に、犬を赤ちゃんというものに慣らしておきます。事前にベビーベッドを組んで環境を整えます。クマや人形をその中に寝かせます。手の曲がる等身大の人形で、実際に赤ちゃんが出すような音の出る物を選びます。1日数回数秒その人形のところへ行くようにします。人形にパウダーをつけたりオイルを塗ったりして、そういった行動や匂いに犬を慣れさせます。赤ちゃんの泣き声の入ったCDを用意しましょう。それを犬が食事をしている間や犬が何か楽しいことをしている時に流します。病院で出産するのなら赤ちゃんの匂いのついたタオルを先に家に持ち帰って来ます。人形をそれで包み、この新しい匂いを嗅がせましょう。楽しそうに犬を褒めます。おやつもあげましょう!
お母さんが病院から戻ってくると嬉しさのあまり、飛びついてはいけないというルールを犬が忘れてしまうかもしれません。念のためお母さん以外の人が赤ちゃんを抱いているようにしましょう。犬のほうはきちんとマナーを守れても、お母さんが赤ちゃんがいることで神経質になり、犬がそれを敏感に感じとり不安に思うかもしれません。お母さんはもちろん犬にあいさつをするべきですが、過度に興奮させないようさりげないあいさつにとどめましょう。おかあさんが先に家の中に入り、数秒後に赤ちゃんを連れた人が入ることで犬の興奮度合いを少し押さえます。赤ちゃんの足やお尻のまわりの匂いを嗅がせます。この時犬が興奮して飛びついてしまうことも考えられるので、念のため頭部は保護するようにしておきます。
最初の数日間のうちに、赤ちゃんというのは自分が注目してもらえる楽しい存在だという認識を犬にもたせるようにします。赤ちゃんのおむつを替える時には、犬におやつをあげたりボールを投げたりしましょう。大きなポケットのついたエプロンを着ていると便利ですね。またはおやつの入った瓶やボールを近くに用意しておくと良いでしょう。赤ちゃんを抱きかかえている時は犬に優しく愛情たっぷりに話しかけます。
《犬と赤ちゃんの暮らしのためのヒント》
子供が何才であっても、親が犬と子供が一緒にいる時に考えなくてはいけない大切な事はこれにつきます。
赤ちゃんはキーキー声を出し、犬にとっては獲物に見えるような動きをします。こういった音や動きが犬の本能を刺激し、反射的に掴みかかる可能性もあります。犬によっては単によく調べてみたいと思うかもしれません。いずれにしろ犬と赤ちゃんだけにするという状況は作らないようにしましょう。
赤ちゃんがハイハイやヨチヨチ歩きを始めたらどのように管理・対処するか、同時に赤ちゃんと犬が安全に関われるかについては、また別の号でお話しします。 |
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