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リーヴ イット
私達愛犬家は、トレーニングやご褒美を与える行動を見きわめることも含め、自分たちの愛犬から目を離さず管理しようと一生懸命です。犬が間違った行動をとったり、適当でないことをすることもときにはあります。これは自然なことですね。私自身このトレーニング・ティップスの文章をタイプしながら、指で間違ったキーを押してしまうこともあります。だからといって私が悪い人であったり、タイプ能力がないわけではありません。生き物はいつも完璧ではないのです。
私達が嫌悪刺激を使いたくないのは、”裏目に”でてしまうことがあるからなのです。飼い主と犬の関係を壊してしまう、犬が間違った関連付けをしてしまう可能性が大きい、または意図していなかった行動を罰してしまうなどがその例です。昨年のトレーニング・ティップスで罰についてはふれました。(インストラクター向けトレーニング・ティップスVol.1の第2回)
ただ時には、犬に今していることは違うということを伝える必要があります。間違えを無視したりご褒美を与える適当な行動を待つよりも、白黒はっきりと、犬に今していることは良くないのでやめてほしいということを伝えましょう。嫌悪刺激を使わなくても、トレーニングの中のあいまいな部分をやさしく取り除く方法がたくさんあります。
”リーヴ イット”というキューは、犬が何か良くないものを拾おうとしたり匂いを嗅ごうとした時に役に立ちます。
この”リーヴ イット”を教えるのに簡単な方法は、あなたからキューが出たら、禁止したものよりも、より美味しいものや楽しいものがもらえるということを、犬に教えるのです。犬はすぐに”交換”することを学習します。道ばたで美味しそうなハンバーガーのカスを見つけても、”リーヴ イット”と声がかかってそれに従えば、さらにより良いものが手に入ると学ぶのです。
犬が好きだけれども、大好きとまではいかないものから始めます。犬が注意を向けるけれども、過度に喜ばないものが良いでしょう。例えば、もうあまり興味のなくなった古いおもちゃ等がおすすめです。その後犬が夢中になるような大好きな食べ物などを選びます。
他に気の散るような物のない部屋に犬を連れて行きましょう。あなたがトリーツを持っていることを犬に見せます。それから犬のそばの床に古いおもちゃを置きます。おもちゃを見るーもしかしたら匂いを嗅ぐーかもしれないけれど、拾いあげないのが目標です。きちんとできたら、”イエス”と言ってトリーツを与えます。
エクササイズのレベルを易しい物から難しい物へといったりきたりします。もっと好きなおもちゃを試します。犬がこの行動をできるようになったら、床にトリーツを置いてもできるようになるでしょう。犬がトリーツを拾いあげなかったら、”イエス”と言ってそのトリーツを拾って犬に与えましょう。
それを続けます。床にあるディストラクションが、あなたを見るキューになって、ご褒美をもらえるのです!引っ張り、突き進み、拾い食いをする犬が、ディストラクションから目をそらしあなたに集中する犬になるのです!これは誰にでもできます。
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