Pet Dog Training TIPS Vol.2
<2004>No.12

「幸先良いスタート:「ミテ」のレッスン

 犬のわき目もふらないアテンションさえあれば、犬のトレーニングはもっとうまくいくでしょう。犬の名前を呼ぶと、呼んだ人を見るはずです。これは名前/アテンションのエクササイズといって、系統的に教えるべきです。オスワリやオイデのように、犬に段階をおった形で教えるのがよいでしょう。名前/アテンションのエクササイズは、あなたと愛犬の生涯に渡って、お互いの素晴らしいコミュニケーション手段の基礎となる部分です。ですからこれは将来のトレーニングにとって重要なステップとなります。はじめは名前が呼ばれたら、なにか素晴らしい事が必ずおきるようにします。犬の名前を意識せずに習慣的に呼んでいる場合があります。例えば、そういう人達は犬は名前を呼ばれたら来るものだ、または威圧的な声で名前を呼べばその時している何か悪いことを止めると思っています。もしかすると名前に悪い関連づけをしているのかもしれません。名前を呼ぶと犬が暗くなったり、顔を背けたりしませんか?もしかしたら「ポチ!悪い子!」のように言っていませんか?こういった場合、極端にいうと、ポチの名前を変えるのが効果的です。今からすぐに、罰と名前を関連づけて使うのは止めましょう。楽しいことを止めさせるのに、名前を呼ぶことも止めましょう。いつでも呼ばれたら嬉しいという風にトレーニングしたいのです。

 名前を呼ばれたら、楽しげにアイコンタクトする簡単な4段階プログラムをご紹介します。しばらくたつと、名前を呼ばれていてもいなくても、習慣的に飼い主をしばしば見るようになるでしょう。

 このエクササイズは1日3回から5回のセッションを行い、一度のセッションにつき3回から5回繰り返します。一段階の約8割成功したら、次のステップに移りましょう。

ステップ1:飼い主のすること
誘導、アイコンタクト、名前、遊ぶ
あなたとアイコンタクトができるように、あなたの手と犬の顔にラインを引きます。手におもちゃを持ったあなたの手は、素晴らしいものになります。そのおもちゃで犬を少しじらしましょう。興味を引きつけたら、そのおもちゃをあなたの顔のほうへ持っていきます。目と目があったらすぐに、1秒でもかまわないので、それをあなたの「スイッチオン」ボタンにします。待たずに、普通だけれども楽しそうな声で名前を呼び、犬とそのおもちゃで遊び始めてください。3秒くらい、そのまま注意を引きつけておきましょう。この最初のステップは、おもちゃでアイコンタクトを引き出しています。

ステップ2:あなたの犬がすること
次のステップは、アイコンタクトをすることで、おもちゃが出てくるというものです。おもちゃをポケットに用意しておいてください。ポチの名前を呼んでください。ポチがお仕事をする番です。ほんの少しでも見た瞬間を逃さないように。目があったら、それがあなたの「スイッチオン」ボタンです。おもちゃを出して、たくさん褒め、遊んであげましょう。

ステップ3:ご褒美の宝くじ
ご褒美の種類にバリエーションをもたせることで、エクササイズを楽しいものにし続けます。時には「いい子」と声をかけるだけ、ある時はおもちゃを取り出し一緒に遊びます。またある時は、ポチがアイコンタクトしたら、あなたが突然別の場所へ走り出し、前もって隠したおもちゃを「見つけ」一緒に遊びましょう。ご褒美を出さない時も作り、ポチに考えさせます。

ステップ4:実生活に則した体験
犬がだんだん良くできるようになってきたら、ディストラクションの中や、通常とは異なる環境でアイコンタクトをさせるようにします。ディストラクションを上回る切り札的ご褒美を用意しておきましょう。準備が必要ですね。今ほんの少しトレーニングをすることが、後々にリハビリテーションを行うよりもずっと楽ですよ。


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