Pet Dog Training TIPS Vol.2
<2004>No.13
レッツゴー

 お散歩の時にリードを引っ張る犬というのは、飼い主にとって大きな悩みのひとつです。飼い主の望みはなんでしょう?通りにある他の何にも気を取られていないような飼い主の脇にぴったりついて歩く犬ですか?あちこち動き回り、匂いを嗅ぎ、楽しそうに犬らしくふるまう犬ですか?どちらも必要ですよね。このふたつは別物でありしかも非常に異なるエクササイズです。リードを張らずに上手に歩く事を教える時に問題になることのひとつに、一緒に歩く人間が、このふたつのエクササイズのどちらを望んでいるのかをはっきりと定義づけていない事があげられます。一貫性がないことで、犬も家族も混乱し、このエクササイズがあいまいに終わってしまうのです。

「リードを引っ張る以外は何をしてもよい」

 多くの人がこれを「レッツゴー」としています。犬がリードを引っ張らないで、犬も人も快適に歩ければ、何をしていても構わないという意味の明確なキューです。このキュー「レッツゴー」は、いわゆる「完璧」な犬でないことで周囲に迷惑をかける人が誰もいない時に使います。これは公園や人の少ない道で適しているでしょう。このレッツゴーで求めるものは、それぞれで決めてください。匂いを嗅いだり、飼い主より少し先に歩いたり、トイレをしたり、右や左や後ろへ行ってみたり、をOKにするかもしれませんね。犬らしくして良いということです。求める行動の最低限のルールは「リードを引っ張らない!」です。

 レッツゴーの行動を教える時、リードを引っ張るようであれば、以下のエクササイズをいくつか試してみましょう。

<立ち止まる>

 犬はリードが張っているとどこにも行けないということをすぐに学習するでしょう。柱に繋がれているように思わせます−もちろんこの柱はあなたです。何も言わず、何もしないでください。もしあなたが犬についていかなければ、まもなくリードにたるみが出るはずです。そして周りを見回し、何が起きたんだろうという顔をするはずです。その時、柱が急に動きだします:つまり散歩の中であなたが一番楽しいものになるのです!ほほえみ、話しかけ、犬を褒め、歩き出します。

<犬の名前を呼んで、リードの張りをなくすこともできます>

 犬がこちらをみると、自然にたるみがでます。進む方向を変えて犬を驚かし、一緒について歩くようにさせましょう。

<リードが張ったら、片サイドに寄り、リードを揺さぶってみる>

 こうすると犬が不安定になるはずです。そこで犬がバランスをとろうとすると、リードにたるみがでます。あなたに注目させ、リードがたるんでいる間だけ歩き続けましょう。

<リードが張ってしまったら、すぐさま後ろに下がる>

 ただし転ばないように気をつけてください!くるりと向きを変え、反対側に歩き出のと同じくらい効果的です。ほとんどの犬が引っ張ることをあきらめ、あなたがどうして方向を突然変えたのか知ろうとするはずです。何か大事なことを見損なってはいけないと思うのでしょう。

◎ 大切です!
 注目させようとあまりに多くのことをしないようにしてください。もし犬がリードを引っ張るたび注目を得るためにあなたが歌って踊り出したら、この一連の行動は犬にとってはゲームになってしまいます。あなたのスイッチを入れるためのボタンを、犬はすぐに学習してしまいます。つまり引っ張ることで、あなたが楽しい存在になり、ご褒美が与えられてしまうのです。

◎さらに大切なこと!

  犬のリードがゆるみ、あなたを見たらいつでも即座に、おもちゃやフードを取り出して与え、楽しく歩き出すなどしましょう。引っ張ってどこにも行けなくなるよりも、楽しいことをしてあげてください。“良いことをしているタイミングをとらえましょう”そしてその良い行動にご褒美を出す準備をしていてください。


Return GO TOP
(c)copyright 2003 LEGACY JAPAN, All rights reserved.
〜文章および画像の無断転載・複製を禁じます〜